雲は流れ、ジャーニーマンは旅ゆく
twitterに書くには長くなったのでここに書いてみる。
ちょっと前の記事だけど、よしおかさんが「転職による暗黙知と企業文化の交流」的なことを書かれていた。「企業の民族史」の文脈でずっと主張されてることなんだけど。
で、さっき電車の中で考えて恐ろしくなったこと。いまや価値のある暗黙知をもたらす優秀なジャーニーマンが興味を持つのはすでに別の暗黙知や企業文化が存在する魅力ある企業だけであって、そういう魅力ある企業の企業文化はますますよいものになっていくんだろうなぁ。
反対にエンジニアにとって魅力的な企業文化を持たない企業は「優秀なジャーニーマン」がやってくる対象にはなりにくい。そうすると、すでに中にいるアプレンティスやジャーニーマンが外の世界(たとえば勉強会など)から仕入れてくるしかチャンスはない。
で、うっかり「うちの企業文化もハッカーセントリックにしてやる!」とか思い立っちゃったアプレンティスがいたとしても、だいたいどっかに壁があって挫折して、組織を変えるよりは所属を変えるほうが簡単なので、やっぱり「魅力的な企業」を目指すことになる。「思い立っちゃった」ことで彼はきっと成長してるので、魅力的な企業に移れる可能性もだいぶ高まってるだろうし。
今後ますます、企業文化の交流をする企業としない企業の二極化が進んでいくような気がする。そんな世界で、じゃあ私はどうするか。
- 交流をする方の世界で生きていく。
- 交流をしない方の企業で働くエンジニアに、交流をする方の世界を見せる手伝いをする。
- ビールを飲んでへべれけになる。
面白い仕事をすること、エンジニアとは面白い職業だと伝えていくこと。今まで以上に意識してビールを飲むことにしよう。
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